不安に思うのは健康な証拠です
新型コロナウイルスが引き起こしている今の状態は、誰もが初めて経験することです。人間はどんな人であっても、知らないことやわからないことには警戒心を持つもの。この異常事態に対して、不安に感じるのは当たり前なのです。
ですから、もしも今、あなたの心のなかにモヤモヤとした心配事があるのなら、それは正しい反応だと思ってください。それこそ、健康な証拠なのですから。
たとえば、在宅勤務になったことで「これまで通りの結果を出さなければならない」と気負いすぎてしまうと疲れてしまいます。結果ではなく、まずは「この状況になったから、よりクリエーティブな仕事の仕方をできるかもしれない」と楽しんでみるのはどうでしょう。 まずは、不安に思う自分を認めること。そして、今の状況を肯定的に捉えることから始めてみましょう。
声を出して話す機会をつくりましょう
会社で勤務していたら、意外と何気ない会話があったはずです。「今日はいい天気ですね」「お昼、何を食べましたか?」という交流が気分転換になっていたことでしょう。しかし、在宅勤務では、そういった他人との交流の場が減ってしまいます。コミュニケーションの機会を持つよう、意識してみましょう。
LINEやメールではなく、直接言葉を交わすことがおすすめです。「書く」となると、人はどうしても文面についてひと呼吸置いてしまいます。「これを書いたらどう思われるか?」と考えるものです。それはそれで大切なことですが、屈託の無いおしゃべりが必要な時もあります。電話のような音声通話が、おすすめです。ぜひ、誰かと話す時間をとってください。話しているうちに、頭が整理されたり、気持ちが楽になって、不安な気持ちが少しは軽くなってくるはずです。
情報とは一定の距離を保って
今まで経験したことのない事態ですから、誰しもネットで状況を調べたり、テレビのニュースを見たりしていることでしょう。もちろん、情報を収集することは必要です。
ただ、たくさんの情報を取り入れると、時として不安になったり、気持ちが疲れてしまったりしてしまいます。デマやフェイクもありますし、特にネットの情報は連鎖してどんどん次へと繋がっていきますからキリがありません。
氾濫する情報の渦に迷い込まないよう、情報源とは一定の距離を保つようにしましょう。
たとえば…
✔ ニュース番組は、はしごはせずに、一つか二つの番組に限定する
✔ ネットで情報を見る時間を定める(1日1時間まで)
✔ 信頼できるサイト(公的機関など)だけを見るようにする
などと決めておくといいでしょう。
緊急の事態は、テレビに速報が出ますし、携帯にも情報が届く時代です。自分からあえて情報の海に飛び込まなくても、大事なことはきちんと届くはずですから、安心してください。
普段できないことに取り組む機会です
在宅勤務が続き、外出を自粛していると、できることの範囲が狭くなっている気持ちになってくるものです。ここはちょっと視点を変えて、今だからこそできることに取り組んでみるのはどうでしょうか?
✔ 大掃除でできなかった部屋の掃除をする
✔ 普段作らないジャンルの料理に挑戦する
✔ 積んであった本を読む
✔ 録画していたドラマを見る
✔ 久しぶりの友人と連絡をとってみる
✔ こどもといっしょに楽しめる遊びをする
✔ YouTubeなどを見て、ヨガやエクササイズをする
など、在宅でできることに時間を使ってみましょう。
生活リズムを保つことは大切ですが、頑なに厳密にならず、たまには夜更かしをして楽しむのもいいですね。自分が楽しめること、心が軽くなることを探してみましょう。
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